MDMとは?デバイス管理に必要な理由や機能を解説
目次[非表示]
- 1.MDM(モバイルデバイス管理)とは
- 1.1.MDMの概要
- 1.2.MDMはなぜ必要なのか?
- 2.MDMの主な機能
- 3.MDMを選ぶ5つのポイント
- 3.1.MDMの導入目的を明確にする
- 3.2.利用しているデバイスやOSとの親和性
- 3.3.サービス形態の確認
- 3.4.導入・運用コスト
- 3.5.導入時・導入後のサポート体制
- 4.導入事例
- 4.1.RELATIONS株式会社様
- 4.2.株式会社グッドパッチ様
- 5.MDMの運用・サポートもUTORITOにおまかせ
MDM(モバイルデバイス管理)とは
MDMの概要
MDM(Mobile Device Management:モバイルデバイス管理)は、企業が所有するスマートフォンやタブレット、PCなどのモバイルデバイスを一元的に管理・運用するためのソフトウェアです。企業はMDMを導入することで、組織が所有する複数のデバイスに対して、「デバイス情報の一元管理」や「各種設定の一括適用」「紛失・盗難時のリモートロック」といった操作を、1つのシステムから行うことが可能となります。企業がMDMを導入することで、デバイスを管理する担当者の手間を大幅に軽減することができます。
MDMはなぜ必要なのか?
リモートワークが一般化している昨今において、オフィスの外にあるモバイルデバイスも高いセキュリティを保って管理する必要があります。このような状況において、モバイルデバイスを一元的に管理・運用できるMDMは不可欠なツールとして注目されています。また、各種設定の一斉配布や、MDMを活用したキッティングの効率化など、デバイスを多く所有する企業にとって非常に効果的な機能を備えています。
MDMの主な機能
複数のデバイスの一元管理
MDMを導入すれば、従業員へ貸与している複数のモバイルデバイスの一元的な資産管理や各デバイスの使用状況取得が可能になります。これにより企業として最適なデバイスの貸与が可能になります。
さらにデバイスごとにソフトウェア(アプリケーションやツール)のインストール状況や使用状況も取得することができるため、ユーザーへのライセンスの割り当てを最適化することができ、不要なコストを削減することができます。
指定のアプリケーションやツール、ネットワークの一括設定
MDMを導入することでアプリケーションやツール、ネットワークなどの設定を一括で行うことができます。企業として新しいアプリケーションやツールを導入する際、インストールや初期設定などキッティングと呼ばれる作業が必要となりますが、デバイスごとに手動で行うのは膨大な作業が発生するだけでなく、作業ミスの可能性も高くなります。MDMを導入することでこれらの作業を一括でかつ正確に行うことができます。このような高い効率性と正確性がMDM導入の大きなメリットの一つです。
紛失・盗難時のリモートロック・リモートワイプ
企業の機密データが詰まったデバイスの紛失や盗難は重大な情報漏洩事故に繋がります。社外に持ち出す機会が多く、紛失リスクが高いモバイルデバイスを保護するための機能が、リモートロック・リモートワイプです。
リモートロックでは遠隔でデバイスをロックし、リモートワイプでは遠隔からデータの削除が可能なため、万が一の際の情報漏洩を防ぐことができます。リモートコントロールの機能によりデバイスの位置情報を把握することができるため、紛失時の捜索の手掛かりにもなります。
MDMを選ぶ5つのポイント
MDMの導入目的を明確にする
MDMの機能は多岐に渡り、製品ごとにその内容も様々です。そのためMDMの導入目的を明確にすることが適切な製品を選定する上で非常に重要になります。
また、現在のデバイスの用途によって必要となるセキュリティレベルも異なります。求めるセキュリティレベルや効率化したい業務を明確にすることで、自社に最適な製品を選択でき、MDM導入の失敗を防ぐことができます。
利用しているデバイスやOSとの親和性
MDMを導入する際には、その製品が対応するデバイスとOSを確認することも重要なポイントです。これまではWindowsを使用する企業が多かったですが、近年ではmacOSを使用する企業も増えています。
Windows・macOS以外にも、社用携帯としてiOSやAndroidを搭載したスマートフォンを導入するなど、複数のOSが混在する環境も少なくありません。対応しているOS、得意としているOSは製品によって異なるため、企業で使用しているOSにMDM製品が対応しているかを確認しましょう。
サービス形態の確認
サービス形態は大きく分けて「オンプレミス型」と「クラウド(SaaS)型」の2種類があります。
「オンプレミス型」は社内のサーバー上でMDM製品を稼働させるため、IT管理者はシステムの管理がしやすいメリットがありますが、初期導入の費用が大きくなることや、定期的なアップデートなども自社内で実施する必要があるため、運用コストがかかるというデメリットがあります。
一方で、「クラウド(SaaS)型」は比較的導入が容易で、アップデートなどはベンダーが実施するため、運用コストを抑えつつサービスを利用することができます。しかし製品によってはOSのアップデートへの対応に期間を要するものもあるため、その間の運用には注意が必要です。
導入・運用コスト
MDM製品には高度で柔軟な管理が可能なものから、機能を絞り簡易的な管理を目的としたものまで幅広く存在します。MDM製品を選定する際には、製品の金額だけでなく操作のしやすさや画面の見やすさなど、管理者の作業コストも考慮した検討が重要です。
小規模組織向けのMDM製品も存在しますが、一度導入した製品から別の製品への乗り換えは、新規導入時と同じかそれ以上の手間が発生します。そのため組織の成長を見越した製品選定を初めから行っておく方が、結果的にはコスト削減に繋がることもあります。
導入時・導入後のサポート体制
MDMを効果的に活用するにはMDM製品だけでなく、ITに関する幅広い知識が必要となります。専門知識を持つ IT管理者が不足している企業では「使い方がわからず上手く運用できていない」「一部の機能しか使えず活用しきれていない」という場合も少なくありません。
サポート体制が手厚い製品を選ぶことで社内では解決が難しい課題を解消し、専任スタッフの負担も軽減することができます。製品選定の際は導入事例などを参考にしながら、自社が求めるサポートがあるかを確認しましょう。
導入事例
MDMを導入することで具体的にどのような効果を感じられるのでしょうか。ここではApple特化のMDMであるJamf Proを活用した株式会社Tooが提供するアウトソーシングサービス「UTORITO」を実際に利用いただいているお客様の事例をご紹介します。
RELATIONS株式会社様
課題
RELATIONS様では、限られた人数で様々な業務と兼任してデバイスの調達・運用などを行なっています。その中で特に苦労していたのはキッティングです。キッティングは得意分野とはいえず、限られた人数で行っていることもありトラブルが起きてスムーズに進まない時もありました。
課題解決ポイント
Apple特化のMDMであるJamf Proを導入することで、 新品のMacをネットワークにつなげるだけで必要な設定がほとんど自動で行われるようになりました。うまく活用できず悩むこともありましたが、導入から運用までTooにすぐに相談できる環境があるため安心です。また、併せて導入したUTORITOを活用することでキッティングされた状態でデバイスがオフィスに届きます。これによりこれまで2〜3時間かかっていた作業が15分ほどに短縮され、工数も比較できないほど減りました。
株式会社グッドパッチ様
課題
グッドパッチ様では、情シス担当者の業務は多岐に渡り、その中でデバイスの調達・キッティング・管理も行なっていました。組織が大きくなりデバイスが増えていくにあたってこの体制を継続するには人を増やすしか選択肢がありませんでしたが、同時に属人化も課題として浮かび上がっていました。
解決ポイント
Jamf ProとUTORITOを導入することで、キッティングをはじめとした様々な業務の効率化を実現することができました。情シス担当者はほとんど作業をすることなく、メンバーの手元に最適化されたMacを届けることができます。また、グッドパッチ様には、「Goodpatch Anywhere」というフルリモートデザイン組織があり、メンバーの短期アサインもあるためデバイスの運用も流動的です。デバイスを遠隔で管理・運用することができるJamf Proはこのような環境にも効果的ですし、知見があるTooのサポートがあるためとても安心です。
MDMの運用・サポートもUTORITOにおまかせ
株式会社Tooでは、Jamf Proだけでなくこれを活用したMacのアウトソーシングサービス「UTORITO」を提供しています。 Jamf Proによる高度で柔軟なデバイス管理と、UTORITOによる調達やキッティング、配送や修理対応によって企業の情シスをサポートします。
TooはAppleの正規販売代理店として約40年の歴史があり、Apple製品およびプラットフォームに精通した専任チームによる導入コンサルテーションや、Windowsとの混在環境におけるMac導入検証の実行支援などを提供しています。このような豊富な支援実績からお客様ごとに最適で柔軟なMac運用をご提案いたします。Macの導入・運用にお困りでしたら是非一度お問い合わせください。