MDMでキッティングを効率化!キッティングにおけるMDMの重要性を解説!
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企業で新たに導入されるデバイスなどを社員がすぐに業務に利用できる状態に整える「キッティング」。台数が増えるほど作業工数や手間がかかることから、課題に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、キッティングにおけるMDM (モバイルデバイス管理)の重要性と、その活用方法についてご紹介します。
キッティングとは
「キッティング」とは、企業で新たに導入されるデバイスなどのIT機器を、社員がすぐに業務に利用できる状態に整える作業です。具体的には、 アプリケーションのインストール、OSのアップデートや設定変更など、それぞれの業務環境に最適な状態にセットアップします。
私用デバイスの初期設定をするのにも手間がかかりますが、企業で使用するデバイスでは、細かく決められた設定要件や、業務に使用するアプリケーション・セキュリティソフトのインストールなど、私用デバイスより工程が多く心理的にも負荷が高まります。
そのため企業で一度に大量のデバイスを導入する場合、キッティング作業の効率化は非常に重要です。
参考記事:キッティングとは?キッティングの基礎知識をわかりやすく解説!
MDMとは
MDM(Mobile Device Management:モバイルデバイス管理)は、企業が所有するスマートフォンやタブレット、PCなどのモバイルデバイスを一元的に管理・運用するためのソフトウェアです。 MDMを活用することで、企業はデバイスの設定、セキュリティ管理、アプリケーションの配布などを一元的に行うことができます。これにより、管理者はリモートでデバイスを管理し、セキュリティポリシーの適用やソフトウェアの更新を迅速に行うことができます。
なぜキッティングにおいてMDMが重要なのか
工数や時間が多くかかりがちなキッティングですが、その解決策としてMDMを活用する企業が増えています。ここではキッティングにおいてMDMが重要な理由をご紹介します。
効率化による人手不足の解消
MDMを活用することで、キッティング作業の効率化が図れます。これにより、少ない人手でも大量のデバイスを迅速にキッティングすることが可能となり、人手不足の解消に繋がります。特に、近年はキッティングを担う情報システム部門などの人手不足が問題になっていることもあり、時間と労力がかかるキッティング作業の効率化は非常に重要です。
キッティング品質の均一化
MDMを活用することで、すべてのデバイスに対して一貫した設定を適用することができます。これにより、手動設定によるヒューマンエラーを防ぎ、キッティング品質の均一化が図れます。また、設定漏れや設定ミスによるセキュリティ事故を未然に防ぐことができます。
より重要度の高い業務への注力
「どのようなキッティングをどのように行うのか」といったキッティング要件を設計するには多くの専門知識が必要となります。一方で、要件が決まればキッティングは難易度の高くないルーチン業務になるケースも多くあります。しかし、こうした業務に限られているリソースを充てることは望ましくありません。
MDMを導入することでこうしたルーチン業務を自動化することができ、 管理者はDX推進やIT戦略といったより重要度の高い業務に集中することができます。
手作業が完全不要な「ゼロタッチキッティング」!
MDMを利用してキッティングを自動化する場合、作業の一部のみが自動化され、管理者の手作業が多少残ってしまうことが多くあります。その理由はキッティング要件のすべてに対応するMDM製品がなかなか存在しないからです。
管理者の手作業が完全に不要となる「ゼロタッチキッティング」を実現するためには、既存のキッティング要件に合わせてMDM製品を選定するだけではなく、MDM製品の機能からキッティング要件を見直すといった双方向からの検討が必要となります。そのためゼロタッチキッティングの実現には、社内の業務環境や各MDM製品についての幅広い知識が必要となり、ハードルが高いのが現実です。
しかし、ゼロタッチキッティングを実現することができれば、管理者だけでなく企業が受ける恩恵は非常に大きくなります。管理者は手作業から解放され、より重要な業務に集中することが可能となるだけでなく、手作業のための物理的な出社が不要になることで、柔軟な働き方を実現できます。これにより、企業全体の生産性向上と従業員の満足度向上が期待できます。
キッティングだけじゃない!運用でもMDMを活用しよう!
MDMはキッティングだけでなく、デバイスの運用管理にも非常に効果的なツールです。リモートでの設定変更やアプリケーションの配布、セキュリティポリシーの適用など、日常的な管理業務全般を効率化できます。また、デバイスやソフトウェア(アプリケーションやツール)の使用状況をリアルタイムで監視することで、デバイスの貸与やライセンスの割り当てを最適化することができます。また問題が発生した際には迅速に対応することが可能です。
そのためMDMを導入する際は、キッティングだけでなく運用管理での活用も視野に入れて検討しましょう。
導入事例
株式会社Relic様
課題
Relic様では、一人で情報システム部門を担当しており、プログラミングやネットワーク構築を行いながら、デバイス管理も兼務されていました。キッティング作業は1台に2時間ほどかかっており、本来の業務に加えて作業がどんどん積み重なっていくため、月に1〜2日はロックされてしまう印象でした。
課題解決ポイント
UTORITOとJamf Proの導入により、キッティング作業が格段に軽減されました。キッティングされたデバイスが全国の地方拠点へ直接届くため、手作業のための出社がなくなり、属人性の解消にもつながりました。これにより情報システム部門では難しいとされているリモートワークも実現し、地方に在住しながらでも問題なく業務を行うことができます。
また、UTORITOではキッティングだけでなくデバイスに関わることを包括的にサポートしているため、デバイスに関する不安が解消され、本来の業務に集中できるようになりました。
株式会社グッドパッチ様
課題
グッドパッチ様では、情シス担当者の業務は多岐に渡り、その中でデバイスの調達・キッティング・管理も行なっていました。組織が大きくなりデバイスが増えていくにあたってこの体制を継続するには人を増やすしか選択肢がありませんでしたが、同時に属人化も課題として浮かび上がっていました。
解決ポイント
Jamf ProとUTORITOを導入することで、キッティングをはじめとした様々な業務の効率化を実現することができました。情シス担当者はほとんど作業をすることなく、メンバーの手元に最適化されたMacを届けることができます。
また、グッドパッチ様には、「Goodpatch Anywhere」というフルリモートデザイン組織があり、メンバーの短期アサインもあるためデバイスの運用も流動的です。デバイスを遠隔で管理・運用することができるJamf Proはこのような環境にも効果的ですし、知見があるTooのサポートがあるためとても安心です。
MDMの運用・サポートもUTORITOにおまかせ
株式会社Tooでは、Jamf Pro(Apple特化のMDM製品)だけでなくこれを活用したMac運用アウトソーシングサービス「UTORITO」を提供しています。 Jamf Proによるキッティングの自動化や高度で柔軟なデバイス管理、UTORITOによる調達や配送、修理対応によって企業の情報システム部門をサポートします。
TooはAppleの正規販売店として約40年の歴史があり、Apple製品およびプラットフォームに精通した専任チームによる導入コンサルテーションや、Windowsとの混在環境におけるMac導入検証の実行支援などを提供しています。このような豊富な支援実績からお客様ごとに最適で柔軟なMac運用をご提案いたします。Macの導入・運用にお困りでしたら是非一度お問い合わせください。