
【情シス必見】PCキッティング作業がきつい!効率化とアウトソーシングで負担激減方法
目次[非表示]
- 1.PCキッティングが「きつい」と言われる4つの理由
- 1.1.重量機器の運搬・設置による肉体的負担
- 1.2.大量の開封・仕分けなど単調作業の連続
- 1.3.繰り返しの設定作業でミス厳禁のプレッシャー
- 1.4.細かな確認事項への注意力負担
- 2.情シスの本業に支障も?PCキッティング作業がもたらす弊害
- 3.きついPCキッティングを楽にする5つの効率化方法
- 3.1.手順の標準化・マニュアル化
- 3.2.OSイメージのクローニング活用
- 3.3.Active Directory等の一括管理ツール利用
- 3.4.Windowsプロビジョニング機能の活用
- 3.5.専門業者への業務委託(アウトソーシング)
- 4.PCキッティングをアウトソーシングするメリット【効率化&品質向上】
- 4.1.情シスの作業負荷を大幅軽減できる
- 4.2.専門スタッフによる高品質な設定とミス防止
- 4.3.資産管理まで一括対応して効率化
- 5.PCキッティング負担を減らし、情シスは本来業務に集中しよう
- 6.PCキッティングに関するよくある質問
- 6.1.キッティングに向いてる人はどのような人?
- 6.2.キッティングの仕事の将来性は?
- 7.キッティングもUTORITOにおまかせ
PCキッティングとは、社内で新たに導入するパソコンを社員がすぐ使用できる状態にセットアップする作業のことです。具体的には、OSやソフトウェアのインストール、初期設定、社内ネットワークへの接続設定、アカウント発行やセキュリティ対策の適用など、多岐にわたる工程を含みます。情シス担当者にとって、このキッティング作業は肉体・精神両面で「きつい」と感じるケースが少なくありません。特に新年度の大量入社や拠点開設などでは、一度に数十~数百台のPCキッティングが必要になることも珍しくなく、小規模情シスには大きな負担です。大量のPCを導入する繁忙期には本来業務の合間で対応せざるを得ず、負担に感じている方も多いでしょう。本記事では、PCキッティングがきついとされる理由と、その効率化策やアウトソーシング活用による負担軽減の方法を解説します。
PCキッティングが「きつい」と言われる4つの理由
PCキッティング作業が多くの情シス担当者に「きつい」と敬遠されがちな背景には、主に次の4つの理由があります。その主な理由は、(1)重量機器の運搬による肉体的負担、(2)開封・仕分け等の単調作業の連続、(3)繰り返し設定作業におけるミス厳禁のプレッシャー、(4)細かな確認事項への高度な注意力要求、の4点です。
重量機器の運搬・設置による肉体的負担
PCキッティングには、パソコン本体やモニターなど重量のある機器の運搬・設置作業が伴います。複数台のPCや周辺機器を運ぶうちに体力を消耗し、腰痛など身体への負担を感じることも少なくありません。特に業務用プリンターやサーバー等の大型機器の設置は、その重さゆえ大きな肉体的負担となるでしょう。このような重量物運搬の繰り返しは、作業者の健康面でのリスク(腰痛等)にもつながりかねません。情シスの中には力仕事が得意でない方もおり、肉体労働を伴うキッティングは一層きつく感じられる場合があります。
大量の開封・仕分けなど単調作業の連続
複数台のPCを導入する際には、梱包箱の開封から付属品の確認・仕分け、動作確認、不要な梱包材の廃棄処理まで単調な作業の連続となります。大量の段ボールや発泡スチロールなどのゴミも発生し、その片付けにも時間と手間を要します。一人で数十台分をひたすら繰り返すような状況では、作業者にとって精神的にも大きな負担となりがちです。単純作業が延々と続くことでモチベーションの維持も難しく、作業効率の低下やミスの原因にもなり得ます。さらに、このような雑務に追われる状況自体が情シス担当者の士気低下につながる恐れもあるでしょう。
繰り返しの設定作業でミス厳禁のプレッシャー
OSの初期設定やソフトウェアのインストール、ネットワーク接続設定などを何十台も繰り返し行う必要があり、長時間にわたる単調作業で精神的な疲労も蓄積しやすくなります。しかも一台一台で設定ミスは許されないため、常に緊張感を持って臨まねばならず大きなプレッシャーとなります。また、単純な操作の連続は集中力が途切れがちになりますが、気を抜けば設定ミスにつながるため気が休まらず、作業者は次第に精神的な疲弊を感じてしまいます。
細かな確認事項への注意力負担
キッティング作業では、設定値の確認やシリアル番号の登録、セキュリティポリシー適用のチェックなど細部にわたって注意深く対応する必要があります。小さな見落としが後の大きなトラブルにつながりかねず、エラーは厳禁です。そのため単調な作業であっても常に集中力を切らさず細心の注意を払う必要があり、長時間続くと精神的な負担は相当なものになります。特に確認用のチェックリストが不十分な場合や、数百台規模の大量キッティングではミスが起こりやすく、管理する情シス担当者の精神的負担は一層大きくなるでしょう。
情シスの本業に支障も?PCキッティング作業がもたらす弊害
このようなきついキッティング対応に追われることで、情シスの本来業務に支障をきたす恐れもあります。実際、PCのキッティングや故障対応に忙殺されて疲弊している情シス担当者は少なくありませんが、それは本来担うべき業務なのかと指摘する声もあります。例えば、毎年4月に100台以上のPCキッティングが発生する企業もあり、その対応に追われて通常業務が滞ったケースも報告されています。キッティング対応に多くの時間を割かれると、社内システムの企画立案やセキュリティ強化など優先度の高い業務が後回しになり、結果的にIT部門全体の生産性低下や残業の増加を招きかねません。場合によっては勤務時間外にキッティング作業を行わざるを得なくなり、情シス担当者のワークライフバランス悪化やモチベーション低下につながる恐れもあります。
きついPCキッティングを楽にする5つの効率化方法
では、負担の大きいPCキッティング作業を少しでも楽にするにはどうすれば良いでしょうか。適切な対策を取り入れれば、驚くほど作業時間を短縮しミスを減らすことも可能です。ここでは情シスの現場で実践できる5つの効率化策をご紹介します。
手順の標準化・マニュアル化
まずはキッティング作業手順の標準化を図り、社内向けにマニュアルやチェックリストを整備することが基本です。誰もが同じ手順でセットアップできるようにすることで、設定漏れやミスを防ぎ、作業品質を均一に保てます。ベテラン担当者の属人化も避けられるため、新人でも手順書に沿って作業すれば済み、特定の人に負荷が集中しません。実際に「PCキッティング 手順書」と検索すれば、他社が公開しているテンプレート資料が見つかることもあり参考になります。また、手順書やナレッジを社内Wiki等で共有し常に最新版に更新しておくことで、担当者間の知識差を埋めミスを防止する効果も期待できます。なお、手順書はOSやソフトウェアの変更に合わせて定期的に更新し、常に最新内容を維持することも心がけましょう。
OSイメージのクローニング活用
多数のPCを一括セットアップする定番手法として、OSイメージのクローニング(複製)があります。あらかじめマスターPC(ひな型となる設定済みPC)を用意し、そのイメージを専用ツールで他のPCにコピーすることで、一度の作業で複数台を同じ状態に仕上げることが可能です。設定のばらつきや人的ミスも減り、作業時間を大幅に短縮できます。マスターPC上で事前に十分な動作検証を行っておけば、全PCが統一された安定環境で稼働し、初期不良や設定不備によるトラブルも減らせるでしょう。※クローニングを行う際はライセンス条件の確認やSysprepの実行など事前準備が必要です。
Active Directory等の一括管理ツール利用
社内のWindows端末であれば、Active Directory(AD)やグループポリシー、各種MDMツールなど一括管理システムを活用することで設定作業の効率化が期待できます。例えばドメイン参加と同時にグループポリシーで各種セキュリティ設定や業務アプリを自動適用する仕組みを整えておけば、一台一台手動でアカウント登録やアプリ設定を行う手間が省けます。クラウド型のMDMツールを使えばネットワーク経由でリモートから初期設定を実施することも可能になり、出張やリモートワーク用PCのキッティングにも役立ちます。また、Azure ADやIntuneなどクラウドデバイス管理を導入すれば、社外からでもサインインだけでセットアップが完了するゼロタッチ展開も実現できます。
Windowsプロビジョニング機能の活用
Windows 10/11が備えるプロビジョニング機能(Windows Autopilotなどのゼロタッチ導入機能)を利用するのも有効です。初期設定用のプロファイルを用意しておけば、新規PCを起動するだけで自動的に社内用の設定やアプリケーションが展開されます。手作業によるセットアップ工程を大幅に省略できるため、大量展開時でも情シス側の工数を大きく削減できます。プロビジョニングを活用するには事前に設定プロファイルの作成やクラウドサービスとの連携構築が必要ですが、一度仕組みを作れば以降の展開で飛躍的な時短が可能です。ネットワーク経由でのセットアップが可能になることで、リモートワーク環境へのPC配布にも柔軟に対応できるでしょう。
専門業者への業務委託(アウトソーシング)
自社内での効率化だけでは手が回らない場合、キッティング作業自体を専門業者に委託することも検討に値します。キッティングサービスを提供する業者に依頼すれば、指定した台数・設定内容に応じて納品前にPCのセットアップを完了してもらうことが可能です。大量のPC設定も豊富なノウハウを持つ業者であれば短期間で正確にこなしてくれるため、情シスの負担を飛躍的に減らすことができます。特に新入社員入社シーズンなど通常業務で手一杯の繁忙期でも、アウトソーシングを活用すれば情シスは本来業務に専念できる点が大きな利点です。もちろん外部委託には費用が発生しますが、PC一台あたり数千円程度で設定代行してもらえるサービスもあり、人件費や工数を考えれば十分検討する価値があるでしょう。
参考記事:情シスの業務をアウトソーシング!委託可能な業務やメリット・デメリットも解説
PCキッティングをアウトソーシングするメリット【効率化&品質向上】
PCキッティングを外部委託すると、作業負荷の軽減以外にもさまざまな利点が得られます。最後に、アウトソーシングによって得られる主なメリットを効率化と品質向上の観点から3つ紹介します。
情シスの作業負荷を大幅軽減できる
アウトソーシングにより、情シス担当者がキッティングに費やしていた時間と労力をほぼゼロにできます。専門業者が多数のPCセットアップを一括対応してくれるため、社内では残業や臨時要員を増やすことなく新規PC導入に対応可能です。例えば、100台のPCキッティングに社内では延べ数日かかっていたものが、アウトソーシングを利用すれば短期間で完了し納品される、といった具合に大幅な時間短縮が可能です。キッティング作業に追われることがなくなれば、情シスは空いたリソースを本来取り組むべきシステム企画や社内サポート業務に振り向けられます。アウトソーシングは、慢性的な人手不足に悩む情シスにとって負担軽減の特効策となるでしょう。また、アウトソーサーであれば必要に応じて作業リソースを柔軟に増強できるため、急な大量展開にも滞りなく対応してもらえます。
専門スタッフによる高品質な設定とミス防止
キッティング専門のスタッフが作業を担当することで、設定の品質と精度が向上します。大量展開のノウハウを持つプロが標準化された手順で隅々まで作業してくれるため、設定漏れやミスによるトラブル発生リスクを低減可能です。さらに業者によっては専用の検証環境で動作テストまで実施してからPCを出荷してくれるため、現場に届いた時点ですぐ使用できる高品質な状態に仕上がります。情シス内で経験が浅いメンバーだけで対応する場合に比べ安心感が得られますし、セキュリティ設定など重要項目も確実に実施されます。最新OSやソフトウェアにも精通した専門家が対応してくれるので、アップデート適用やライセンス設定など細部まで行き届いたセットアップが可能です。結果としてユーザーが受け取るPCの初期セットアップ品質が均一に高まり、現場からの問い合わせや不具合も減少するでしょう。
資産管理まで一括対応して効率化
アウトソーシングサービスによっては、PCのキッティング作業だけでなく資産管理台帳への登録や各拠点への機器配送まで一括して任せられるケースもあります。調達から初期設定、社内への配布、運用管理、さらには故障対応・廃棄に至るまで包括的に代行してくれる「ゼロタッチ導入」サービスも登場しており、それらを活用すればPC管理業務全体の効率化が実現します。例えばPCごとの管理番号シール貼付や資産管理システムへの登録まで委託できれば、情シスが一台一台データを入力する必要もなくなります。環境が整うでしょう。また、アウトソーシング業者から納品時に資産情報の一覧レポートを受け取れるため、社内の資産台帳管理の精度向上にも役立ちます。煩雑な管理作業まで任せることで情シス側の負担は劇的に軽減され、本来注力すべきIT戦略業務に集中できる環境が整うでしょう。
PCキッティング負担を減らし、情シスは本来業務に集中しよう
PCキッティングの負担を軽減することで、情シス部門は限られたリソースを真に重要な業務へ集中させることが可能になります。ここまで紹介した効率化策を取り入れつつ、必要に応じてアウトソーシングもうまく活用して、キッティングに追われる日々から脱却しましょう。煩雑なセットアップ作業に費やしていた時間を戦略的なIT企画や社内システムの改善に充てることで、情シス本来の価値を発揮できるはずです。限られた人数で運用している情シスであっても、これらの工夫によって「守りの情シス」から脱却し、攻めのIT戦略に時間を割く余裕が生まれるでしょう。PCキッティングに悩む皆様も、ぜひ一度自社での進め方を見直し、負担軽減に取り組んでみてください。
PCキッティングに関するよくある質問
最後に、情シス担当者から寄せられがちなPCキッティングに関する疑問についてQ&A形式で解説します。
キッティングに向いてる人はどのような人?
キッティング作業に向いているのは、単調な作業でも根気強く正確に進められる几帳面な方です。コツコツと手順書通りに作業するのが苦にならず、細部まで注意を払えるタイプの人はミスなく効率的に進められるでしょう。加えて、ある程度の体力がありPCの運搬・設置といった力仕事もいとわない方なら、肉体的負担にも対応できます。なお、これらの作業は性別にかかわらず習得可能であり、実際に女性の情シス担当者がキッティング作業で活躍している例も多くあります。特別な高度ITスキルがなくても取り組める業務であり、IT分野の経験を積む登竜門としてキッティング作業に携わるケースも見られます。もっとも、大量のキッティングが続けば誰にとっても大変な作業ですので、効率化ツールの活用やチームでの分担によって無理なく対応できる環境作りも重要です。
キッティングの仕事の将来性は?
PCキッティングの需要自体は、今後も一定以上に存在すると考えられます。リモートワーク普及などに伴い、社員に渡すPCを準備するニーズはむしろ増加傾向にもあります。また、情報セキュリティの重要性が増す中で、全端末に統一のセキュリティ設定を適用するキッティング作業の役割も引き続き重要となっています。さらに、学校教育での一人一台端末の普及など分野を問わずデジタル化が進んでおり、その意味でもキッティング需要は今後も底堅いでしょう。一方で、自動化技術やアウトソーシングの浸透によって、情シス担当者が手作業で大量のPCを設定する場面は減っていくと予想されます。将来的には、キッティングの専門知識に加えてMDMなど自動化ツールを使いこなすスキルが求められるようになるかもしれません。いずれにせよ、PCを現場で使える状態に整えるキッティングという役割自体は組織のIT運用上欠かせないため、その重要性が急になくなることはないでしょう。
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