LCMサービスが適している企業とは？サービス選定のポイントも解説

LCM（ライフサイクルマネジメント）サービスとは

LCM（ライフサイクルマネジメント）サービスとは、PCやITデバイスの導入から運用、保守、廃棄に至るまでの一連のプロセスを包括的に管理するアウトソーシングサービスです。

通常、企業の情シス担当者が行うと多大な時間と手間がかかる作業を、LCMサービスを活用することで外部の業者にまかせることができます。企業のIT資産管理が効率化されるだけでなく、社員が本来の業務に集中できる環境を整えることが可能です。

ただし、LCMサービスはすべての企業にとって最適なソリューションであるとは限りません。本コラムでは、LCMサービスの導入が適している企業とあまり適していない企業の特徴、LCMサービスを選ぶ際のポイントを解説します。

LCMサービスの導入が適している企業

情シス担当者のリソースが限られている企業

中小企業や急成長中の企業では、情シス業務を少ない人数で対応していたり、他業務と兼任しなければならなかったりすることが多くあります。デバイスの調達、キッティング、ソフトウェアのインストール、トラブル対応など、日々の業務に追われて本来のコア業務に集中できないというケースになりがちです。

特に新入社員が多い企業では、入社時のデバイスの準備が頻繁に発生し、情シス部門の負担が大きくなります。LCMサービスを導入することで、これらの作業を効率化し、情シス担当者がコア業務に時間を割けるようになります。

さらに、情シス担当者が複数の拠点のIT資産管理をしなければならない場合にも、LCMサービスは有効です。拠点ごとのデバイスの準備や配送、修理対応のための人員配置が不要となり、リモート環境でもスムーズなIT資産管理が可能になります。

リモートワークやハイブリッドワークを採用している企業

リモートワークやハイブリッドワークの普及により、従業員がオフィス外で働くケースが増えています。リモート環境では、情シス担当者が従業員に対してデバイス対応を迅速に行うことが難しくなります。LCMサービスの導入により、キッティング、修理、廃棄といった煩雑な作業をアウトソースし運用の仕組みを整えることで、情シス担当者は従業員に対して一貫したサポートを提供できます。

また、LCMサービスでは新入社員やデバイスのリプレイスが必要な社員に対して、キッティング済みのデバイスを自宅や希望する場所に直接配送でき、従業員がオフィスに出向く必要はありません。この点も、リモートワークやハイブリッドワークを推進する企業と相性がいい理由といえるでしょう。故障やトラブルが発生した場合でも、LCMサービスを通じて交換デバイスや修理済みのデバイスを迅速に配送する仕組みが整っています。

情シス部門にコスト削減を求めている企業

IT資産管理には、初期費用だけでなく、運用中の保守や修理、アップデート、廃棄にかかる費用などを含めた総所有コスト（Total Cost of Ownership: TCO）が発生します。このTCOには、デバイスの購入費用に加え、人的リソース、管理に要する時間、トラブル対応のコストなど、間接的な費用も含まれます。IT資産管理の全工程を自社で行う場合、デバイスの購入、保守、修理、廃棄といった各プロセスにおいて、人的リソースや時間、予算が必要となり、これが積み重なるとTCOが増大します。

しかし、LCMサービスを導入することで、これらの業務を一括して外部に委託でき、間接費用を含む全体のコストを大幅に削減できます。
具体的には、計画的なIT資産の更新や廃棄が可能になり、リプレイス時期やリース契約の満了を正確に管理することで、無駄な支出を防ぎます。また、故障時の対応や新入社員向けのデバイス準備といった作業が効率化され、IT担当者の負担が軽減されるため、リソースを本来の業務や戦略的な課題に集中させることができます。

さらに、予測可能なサービス料金により、IT予算の透明性が向上します。これにより、不要な出費を削減しながら、企業全体のIT資産管理を効率化し、持続的なコスト削減が実現できます。

 LCMサービスの導入があまり適していない企業

社員数が少ない企業

社員数が10名程度の小規模企業では、ITデバイスの管理負担が比較的少なく、専用のLCMサービスを利用するメリットが小さい場合もあります。自社内で簡易的にデバイス管理ができる企業にとっては、コストパフォーマンスの観点から導入が適さないこともあります。
しかし、今後従業員が増える計画がある企業は、IT資産運用が煩雑化する前に早めに検討しておくといいでしょう。

短期間でのコスト削減を重視する企業

LCMサービスは長期的な業務効率化を目的とするため、短期間で即効性のあるコスト削減を優先する企業には適していない場合があります。たとえば、初期投資コストを避けたい企業や、IT管理に関する即時的な削減効果を求める企業は、LCMサービスの効果を十分に感じられない可能性があります。

LCMサービスを選ぶポイント

実際にLCMサービスを導入する際はどのようなポイントを抑えるといいでしょうか。6つのポイントをご紹介します。

これらのポイントを総合的に評価することで、自社に最適なLCMサービスを選ぶことができ、IT運用の効率化やコスト削減が実現できるでしょう。

導入事例

LCMサービスを導入した企業では、具体的にどのような効果を感じているのでしょうか。株式会社Tooが運営するLCMサービス「UTORITO」を実際に利用いただいているお客様の事例をご紹介します。

株式会社Relic様

　課題　

Relic様では、情シス担当が社内に一人で、プログラミングやネットワーク構築を行いながら、デバイス管理も兼務されていました。
従業員の増加に伴いキッティングや初期化作業などデバイス管理業務の負担が重くなり、本来の業務に時間を割くことができず、考えることが山積みとなっていました。

　課題解決ポイント　

UTORITOの導入により、キッティング作業が軽減され、全国にある地方拠点へ直接デバイスが届くことで、情シス担当者がデバイス対応のために出社する必要がなくなりました。在庫運用や修理保証サービスも含まれていることから、デバイス調達に関する不安が解消され、本来のコア業務に集中することができるようになりました。また、地方在住でも情シス業務をリモートワークで実現されています。

株式会社kubell様

　課題　

kubell様では、「ハイブリッドワーク」を目指す中で、デバイスの準備や配送、保管など「出社が必要な物理的な作業」が情シス部門の負担となり、実現の妨げとなっていました。

　解決ポイント　

UTORITOの導入により、物理的な作業をアウトソースすることで、「ハイブリッドワーク」の実現に繋がりました。効率的なデバイス運用を重視する中で、デバイスを安定して納期どおりに社員に届けられるようになったことは、心理的負担の軽減にもつながりました。

LCMサービスならUTORITO

UTORITOでは、調達やキッティング、配送や修理対応といったMacのライフサイクルに関わるさまざまな業務を一つの窓口でアウトソーシングできます。Macをメインの業務用デバイスとして使用している企業におすすめのLCMサービスです。

また、TooはAppleの正規販売店として約40年の歴史があり、Macをメインにさまざまなソリューションの提案を行っています。最も高度な付加価値を提供するパートナーとして、日本で初めてAppleとのApple Authorized Enterprise Reseller契約を締結。Apple製品およびプラットフォームに精通した専任部隊による導入コンサルテーションや、Windowsとの混在環境におけるMac導入検証の実行支援などを提供します。

Macの導入・運用にお困りでしたら是非一度お問い合わせください。

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