MacBookのリースとは、企業や個人事業主がMacBookを購入せずに、リース会社から一定期間借りて利用する契約形態のことです。利用者はリース会社に月々のリース料を支払うことで、業務でMacBookを利用できます。契約期間はあらかじめ設定されており、その期間中は原則として契約を途中解約することはできません。

また、リース中のMacBookの所有権はリース会社にありますが、利用者側でそのデバイスを自社の資産として計上し、契約終了時には原状回復して返却する必要があります。
契約終了後はデバイスを返却するのが基本ですが、その後に新たな機種で再びリース契約を結び直し、引き続き最新のMacBookを利用していくケースも一般的です。こうしたリース契約は、初期費用を抑えつつ必要なIT機器を確保できる方法として、多くの法人で利用されています。

MacBookのリースのメリットとデメリットを徹底解説

MacBookをリースで導入することには、多くのメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。メリットとデメリットを正しく把握することで、リースの活用が自社に適しているか判断しやすくなるでしょう。

メリット：初期費用の削減と最新機種の利用

高額な購入費用を抑えられる

MacBookをリースにより調達すれば、高額な購入代金を一度に支払う必要がありません。月々の定額リース料のみで利用を開始できるため、導入時の初期費用を大幅に削減できます。まとまった資金がなくても必要なデバイスを確保しやすく、キャッシュフローを圧迫せずに済みます。毎月の定額支払いで予算計画が立てやすく、資金繰りの面でも安心です。

常に最新のMacBookを利用可能

MacBookをリース利用することで、常に最新モデルのMacBookを使い続けられる点も大きなメリットです。リース契約の満了に合わせて新しい機種へ入れ替えることで、社内のIT環境を常に最新の状態に保てます。Apple製品は定期的に新モデルが発売されますが、リースなら古い機種をずっと使い続ける必要がありません。性能向上やセキュリティ強化など、最新のMacBookのメリットをタイムリーに享受できるため、業務効率や社員の生産性向上にもつながります。

さらに、デバイスを定期的に新調していくことで、デバイスの老朽化による故障リスクや性能低下を避け、常に安定したIT基盤を維持することが可能です。最新モデルを使用できることは社員の満足度やモチベーション向上にもつながるでしょう。

デメリット：中途解約の制限と総支払額の増加

契約期間中の中途解約が難しい

リース契約では、契約期間中に利用者側の都合で解約することは基本的にできません。契約で定められた利用期間は厳守が求められ、途中解約すると残り期間分のリース料や違約金を一括で支払う必要が生じるケースが一般的です。ビジネス環境の変化で急にデバイスが不要になった場合でも契約を続ける義務があるため、この柔軟性の低さはリースの大きなデメリットと言えます。
このため、リース契約を結ぶ際には、自社の将来的な利用計画を見据えて契約期間を慎重に設定することが重要です。

長期的には購入より総支払額が高くなる可能性

リースは毎月の料金に金利や手数料が含まれるため、長期間支払いを続けると最終的な総額が直接購入する場合より高くなる可能性があります。同じMacBookを長く使い続けるのであれば、リースより購入した方がコストを抑えられるケースも少なくありません。

また、リース契約では支払いを終えても自社の資産として残らずデバイスを返却するため、資産価値を蓄積できない点にも留意が必要です。リースを更新し続ける限り常に費用が発生し続けるため、長期的な視野で見ると支出がかさみやすい点にも注意が必要です。

MacBookリースとレンタル、購入の違いとは？

次に、MacBookをリースする場合と、レンタルや購入する場合とで何が異なるのかを確認しておきましょう。それぞれ契約期間の設定や費用負担、会計処理の方法などに明確な違いがあり、自社の利用目的や期間に応じて適切な選択肢が変わってきます。また、故障時の保守対応や途中解約の可否など、運用上の柔軟性にも違いが見られます。

リース：長期利用向けの契約

指定した製品を耐用年数に応じて期間設定し借りる

リースでは、利用したいデバイスの機種やモデルを指定して契約を結び、そのデバイスをリース会社から借り受けます。契約期間は長期に設定されるのが一般的で、対象デバイスの耐用年数に応じて期間が決まります。例えばMacBookの法定耐用年数は4年とされており、リース契約期間は概ね2年以上からその耐用年数内で設定されます。希望するスペックの新品のデバイスを長期間安定して使用できる点がリースの特徴です。

リース期間が満了すると契約も終了し、基本的にはそのデバイスをリース会社へ返却します（引き続き使用する場合は再リース契約や契約延長が必要です）。なお、リース期間中は基本的に同じ機種を使い続けることになり、必要に応じて契約満了時に新しい機種へ更新する流れになります。

資産計上が必要

リースで調達したMacBookは、会計上は自社の固定資産として計上する必要があります。リース契約により借りているデバイスではありますが、利用企業側で資産登録を行い、減価償却費を計上しながら管理していきます。月々支払うリース料のうち、利息相当分を除いた金額が資産の取得に対応する支払いと見なされ、購入に近い扱いとなる点がレンタルとの大きな違いです。資産計上を行う分、レンタルに比べて経理処理がやや複雑になる点にも留意が必要です。
（一部、資産計上が不要なオペレーティングリースもあります。）

また、リース契約には通常、デバイスの保守サービスが含まれません。万一故障した場合には、新品購入時と同様に自社でメーカー修理の手配などを行う必要があります。

レンタル：短期利用や柔軟な期間設定が可能

レンタル会社保有製品から選び、期間を自由に設定

レンタルは、レンタル会社が保有する在庫の中から希望の機種を選んで借りる形になります。あらかじめ用意されたラインナップから選択するため、リースのように細かなスペック指定をして新品を手配することは通常できません。その代わり、利用期間は1日単位から数週間・数ヶ月など柔軟に設定でき、必要なときに必要な期間だけ借りられるのが特徴です。短期のプロジェクトやイベントでの一時利用、突発的な増員への対応などに適しており、利用期間の延長や短縮も比較的自由に行えます。

なお、レンタル品は必ずしも新品とは限らず、他の利用者から返却されたデバイスを整備して再貸出するケースもあります。例えば、数日のイベントでのみデバイスが必要な場合や、プロジェクト期間中の数ヶ月間だけデバイスを追加で用意したい場合など、短期のニーズにレンタルは柔軟に対応できます。

経費処理が可能

レンタルで借りたMacBookに関する費用は、全額を利用期間の経費として処理できます。リースのように資産計上や減価償却を行う必要がないため、会計処理がシンプルです。レンタル料は期間中の利用料金としてそのまま損金算入でき、契約終了時に資産が残らない分、税務上も取り扱いが容易です。このため、資産計上したくない場合やごく短期間の利用において、有利な調達方法と言えるでしょう。

参考記事：リースとレンタルの違いとは？

購入：資産として所有する

初期費用が高額

MacBookを購入して導入する場合、一度にまとまった金額の支出が発生します。高性能なMacBook Proなどは一台で数十万円するため、複数台を揃えるとなると初期投資額は非常に大きくなります。リースやレンタルのように費用を月々に分散できないため、導入時に十分な予算を確保しておく必要があります。特に中小企業やフリーランスにとって、この高額な初期費用負担は導入のハードルとなりがちです。
まとまった資金が用意できない場合、必要なデバイスの導入自体を見送らざるを得なくなるリスクもあります。

資産として計上

MacBookを購入した場合、そのMacBookは自社の資産（固定資産）として計上されます。法定耐用年数に応じて減価償却を行い、購入費用を数年にわたり費用配分していく点はリースの場合と似ています。しかし、購入の場合は支払いが完了した後もデバイスが自社に残り、自社の所有物となります。リースのように契約終了時に返却する必要がないため、購入したMacBookは資産として自由に処分・売却したり、必要に応じて使い続けたりできるのが特徴です。

一方で、使用しなくなったデバイスの廃棄処分や買い替え時の手続きは自社で対処する必要がある点も覚えておきましょう。自社の資産として残る反面、その資産価値は年々減少していくため、数年ごとに買い替える際には新たな購入費用を確保する必要があります。

参考記事：古いパソコンを賢く処分！企業が守るべきルールと実践法を解説

MacBookのリースサービスの選定ポイント

それでは、MacBookのリースサービスを選ぶ際に確認しておきたいポイントを見ていきましょう。提供会社の信頼性やサポート体制、契約条件の柔軟性など、リース利用にあたって重視すべき観点を順に解説します。今回は、以下の5つのポイントに注目して解説します。

1.信頼性の高い提供会社かを確認する

まずは、リースを依頼する会社自体の信頼性を確認することが重要です。実績豊富で評判の良いリース会社かどうかを調べ、安定したサービス提供が期待できる企業を選びましょう。具体的には、会社の設立年数や取引実績、財務基盤の安定性などをチェックします。Apple製品のリースであれば、Apple認定のビジネスパートナーや専門のリース業者であるかも判断材料になります。信頼性の高い提供会社であれば、契約後も安心して長期間の取引を任せられます。

また、契約内容や料金体系が明確に提示されているか、問い合わせに対する対応が丁寧かといった点も信頼性を見極める手がかりになります。

2.サポート体制とトラブル対応の有無をチェック

次に、リース契約に付随するサポート体制を確認しましょう。デバイスが故障した場合の修理対応や、トラブル発生時に代替機を迅速に提供してくれるかなど、リース会社のサポート内容は重要なチェックポイントです。24時間体制のヘルプデスクの有無や、PCに詳しい専門知識を持つスタッフによる問い合わせ対応など、充実したサポートが用意されているかを事前に確認してください。手厚いサポートを受けられる提供会社であれば、万が一の際にリース利用中のトラブルによる業務への影響を最小限に抑えられます。

なお、こうしたサポートが標準サービスに含まれているか、別途有償オプションとなっているかも事前に確認しておきたいポイントです。

3.リース契約条件の柔軟性

リース契約の条件面がどれだけ柔軟かも確認すべきポイントです。標準のリース期間だけでなく、利用者の都合に合わせて契約期間を調整できるか、契約途中で追加のデバイスをリースに組み込めるか、といった柔軟性があるサービスを選ぶと安心です。

また、契約終了時にデバイスを買い取るオプションの有無など、利用企業側のニーズに沿った契約調整ができるかもチェックしてください。一般的にリース契約は条件が厳格な場合が多いため、利用者の事情に配慮した柔軟なプランを用意している会社だと安心です。契約前に自社の要望をリース会社に伝え、どこまで柔軟な対応が可能か相談してみるのも良いでしょう。

4.コストと付随サービスのバランス

月々のリース料金と、それに含まれるサービス内容とのバランスも見極めましょう。単にリース料が安価なだけでなく、その料金にどこまでの付随サービスが含まれているかを確認することが大切です。例えば、故障時の保守・修理費用や、契約終了時のデータ消去・返却手数料が料金内に含まれているか、追加費用が発生しないかといった点をチェックします。

また、初期設定やキッティング作業、オンサイトサポートなどのサービスを提供している場合、その分のコストとの見合いで自社にとって最適かどうか判断しましょう。万一の破損や盗難に備えた保険サービスの有無なども合わせて確認し、コストに見合った付加価値が提供されているか検討しましょう。コストとサービス内容のバランスが取れているリース会社を選ぶことで、結果的に安心して利用できます。

5.自社ニーズに合致した機種・モデルのラインナップ

最後に、リース提供会社が取り扱っているMacBookの機種・モデルが、自社のニーズに合致しているかを確認しましょう。取り扱い機種が限定的な場合、自社に適したMacBookを借りられない可能性があります。

また、一度に複数台のMacBookが必要な場合に十分な在庫や供給力があるかもチェックポイントです。自社の業務に最適なモデルをスムーズに調達できるリース会社を選べば、導入後のミスマッチを防ぐことができます。必要に応じて、MacBook以外のApple製品（iPadや周辺機器など）も併せてリース可能かどうか確認しておくと、ワンストップでIT機器を調達できて便利です。

MacBookのリースでビジネスを効率化しよう

MacBookのリースを上手に活用すれば、最新のIT環境を保ちながら初期コストを抑え、自社のビジネスを効率化することが可能です。リースのメリット・デメリットや、レンタル・購入との違いを正しく理解した上で、自社の状況に最適な調達方法を選択しましょう。

適切なリースサービスを選べば、必要なときに必要な台数のMacBookを柔軟かつ経済的に導入でき、社員の生産性向上やIT資産管理の効率化にもつながります。MacBookのリースを賢く活用して、ぜひ貴社のビジネスにおけるIT環境整備をよりスマートに進めてみてください。

MacのリースもUTORITOにおまかせ！

株式会社Tooでは、Macの調達からキッティング、運用、返却まで任せられるアウトソーシングサービス「UTORITO」を提供しています。

UTORITO の特徴の一つであるApple Financial Services （AFS）という残価設定型のオペレーティングリースを活用することで、トータルコストを抑えて最新のMacを手軽にリースすることができます。

また、Apple Financial Services （AFS）を活用し、デバイスの使用期間を予め決めておくことで、デバイスの管理・運用まで、LCM（ライフサイクルマネジメント）を円滑にサポートできることもUTORITOの強みの一つです。
さらに、UTORITOには保守・修理費が含まれているため、基本的に追加費用は発生しません。

LCM（ライフサイクルマネジメント）の詳細はこちら

ライフサイクルマネジメント（LCM）サービスとは？企業のIT機器運用管理をサポート LCM（ライフサイクルマネジメント）サービスはデバイスの調達から運用まで一気通貫で情シス・IT部門の方の業務サポートするアウトソーシングサービスです。ここでは重要性やご利用の流れ、サービスの活用事例をご紹介します。 UTORITO（株式会社Too）

リースのデメリットをカバーしながら最新のMacを導入、運用する際は、ぜひ株式会社Tooの提供しているUTORITOをご検討ください。

MacBookのリースを検討中の方へ！メリット・デメリットに加えて、レンタル・購入との違いを徹底解説